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2007年06月28日

岡本和久のI-OWA日記 2007年6月28日

株主総会で思うこと

株主総会があっちでもこっちでも開催されています。今年は特にアクティビストと呼ばれる株主が、自分たちの提案をしたり、会社側の提案を拒否したりで、話題を呼んでいます。

このような投資家には外資系のファンドと称されるものが多いので、何か外人が日本の企業を片っ端から買収してしまったり、あるいは、日本の会社をマネーゲームのおもちゃにしようとしているかのような報道もあります。

経済がグローバル化するなかで世界中のマネーが世界の投資対象を求めて動き回っています。このようなマネーの動きは、投資判断を世界同一基準にしてゆきます。そこで日本国内と海外で大きな差があって、日本では当たり前でも海外では当たり前ではないことがあるとそこに裁定のチャンスが生まれるわけです。

日本は長い間、株式の持合という閉鎖的な慣行があり、系列とか財閥の関連会社が圧倒的な大株主だった会社が多く、株主が会社の議案に異を唱えるなどということは考えられませんでした。例えば少々、配当が少なくても持合企業間の相互のビジネスを考えれば投資採算が取れていたのです。つまり、投資採算=投資収益+ビジネス収益だったわけです。

しかし、バブルが崩壊し、持合構造が弱体化するほどに純粋に投資採算を求める株主が増えてきたのです。それ自体は決して悪いことではありません。そのような環境下では企業は自分の持っている有形・無形資産を最大限に活用して投資家のために収益を上げることが求められます。

せっかく資産を持っていてもそれを活用して十分な利益を出していない経営者がいれば、「そんなら俺がやろう」と買収を試みる人もでてきて当然です。特に日本企業は株主資本に対する利益の率や配当性向も低いので海外投資家から見れば、「なんで?」と思うのも当然でしょう。それを一歩進めて、会社経営に揺さぶりを掛けて収益力を高めさそうという動きになるのです。

もちろん、ただ、短期的な利益だけを追求する株主が跋扈するのは長期投資家にとっては好ましいことではありません。短期的には収益の圧迫要因であっても適切な投資や教育は行なってゆくべきです。

長期投資家にとって大切なのは、ただ、外人が買い占めるから「NO!」というのではなく、企業経営者が長期的視点にたって保有する資産を最大限に活用することです。だから、株主総会でぶつかり合っているのは、実は、「日本人対外人」ではなく、「長期投資家対短期投資家」であるということを認識するべきではないかと思います。

投稿者 岡本和久 : 2007年06月28日 16:31

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