新聞のマーケット総合欄の見かた
2008年10月 5日 16:43
●株式指数の他にも株式市場には大切な指標がたくさんあります。今回は日本経済新聞のマーケット総合欄および証券欄などに掲載されている注目すべき指数について解説します。
●まず、朝刊です。マーケット総合1のページの主要指標にはさまざまな株式指数がでています。これらについては前回、説明しました。売買高・売買代金・騰落銘柄数は目を通す価値があります。まず、売買高は取引の量を株数で示したものです。また、売買代金は取引量を金額で表示しています。これらの数字が大きいほど、活況であり、さらに増えれば過熱しているということになります。また、極端に取引が細れば、人気が離散している証拠でもあります。長期投資のタイミングを見るのであればやはり売買高や売買代金の少ないときに少しずつ仕込む戦略が良いだろうと思います。
●騰落銘柄数も役に立つ指標です。本当に市場が強いときは幅広い銘柄が値上がりします。一部の値嵩株(値段の高い株式)が値上がりして日経平均が上昇しても、騰落銘柄数を見ると値下りしている銘柄が多かったりすることがあります。そんなときはあまり実体は強くないと考えられます。また、大商い10銘柄占有率も参考になります。これはその日の取引量トップ10が全体の売買高に占める比率です。この数値が高いほど、少数の銘柄が市場をリードしているといえます。どんな銘柄が売買代金で上位をしめたかは、同じページのStock Rankingで知ることができます。
●市場全体の純資産倍率(PBR)、株価収益率(PER)や平均配当利回りもこのページで見ることができます。これらは毎日、見る必要もなく、月に一回ぐらいか、あるいは市場は激変したときにでもチェックしておけばいいだろうと思います。
●マーケット総合2の主要指標の欄には為替レート、金利などがでています。為替ではドルとユーロの対円レートは見ておいた方がよいでしょう。短期金融市場では、コール・レート(無担保、翌日物)とCD三ヶ月もの、債券市場では新発10年国債の利回りをみておきましょう。
●証券欄には個別銘柄の株価がずらりと書かれています。それぞれの銘柄につき、その日の最初についた値段(始値)、高値、安値、そして最後の値段(終値)、終値の前日比、そして売買高がでています。売買高はその銘柄の活況度を表すのは市場全体の場合と同じです。銘柄名の前にA~Kまで文字がでていますが、これは売買単位を示します。例えばAは100株単位。無印は1000株単位です。また、「・」の印がついている銘柄は信用取引の対象銘柄です。
●毎週土曜日の日経に週間株式というページがあります。ここに週間株式指標という欄があります。このなかで株価指数の移動平均を調べることができます。例えば25日移動平均であれば、過去25日間の株価の平均です。一般的には25日、100日、200日などが重視されています。また、騰落レシオもここで見ることができます。普通は25日の移動平均値を見ます。これは過去25日間の値上り銘柄数合計を同期間の値下り銘柄数合計で割った比率で、一般に70割れは安値圏、130越えは高値圏などといわれています。
●日経夕刊のマーケット総合は海外市場の動向を把握するためのデータが満載です。ここで世界各地の市場指数、海外での為替レート、金利、商品価格と指数などを調べることができます。あまり、最初から欲張らずいくつかの指標を自分で選んで週に一回、数値を拾いノートに記録しておくと新聞記事を読む上でも役に立つことが多いものです。
◆◇◆◇岡本和久のマーケット・アドバイス◆◇◆◇
マーケットが大波乱です。これまで経済規模の成長を超えておカネの量がどんどん増えてきました。過剰流動性のもとで、レバレッジ、流動性の少ない市場への投資、信用度の低い証券への投資、証券化証券などが幅をきかせてきました。しかし、2006年ごろを境に、新興国でのインフラ投資などが盛んになり、おカネが実物経済に流れ始めました。また、アメリカの住宅バブルの崩壊が起こりました。このトンネルの先にあるのは、これまでのようにおカネの量によって株価が上がるのではなく、利益の成長によって株価が上がる展開です。つまり、金融相場から業績相場への移行なのです。そして、このように相場性格が大きく変化するときには、普通、大きな下げがあるのです。長期投資とは、煎じつめれば時々、発生する暴落に耐えるということに他なりません。ここはドンと腹を据えてこのマーケットからしっかりと長期投資を学んでください。
