読者からの質問
2009年3月20日 15:34
Q:「インベストライフ」ではロスカット・ルールについてあまり触れられたことがありません。私も買ったものは基本的に売らない主義なので決めてはいません。しかし、これだけ下がっているのに買う原資がないということで残念な思いもしています。どのように考えたらいいでしょうか?
A:ロスカット・ルールというのは、投資の評価損が事前に決めておいた一定の額に達したら、反対売買をして損失のそれ以上の拡大を防ぐことを決めておくトレーディング手法です。
私はロスカット・ルールは基本的に長期的な資産運用には向いていないと考えています。ロスカットのために買っている銘柄を売るということは、長期的に問題を含んでいます。まず、資産運用においては、売ってしまっても、下げ止まったところを見計らって、基本ポートフォリオに戻さなければなりません。しかし、そのようなタイミングをはかることはほとんで不可能です。無駄なコストもかかってしまいます。また、ロスカットで売ったとたんから上がりだすというリスクもはらんでいます。相場のタイミングでもうけようと思って色々やってみても、長期でみるとずっと持っているのとさして変わらないか、あるいはかえって悪い結果になってしまう可能性が高いのではないかと思います。
ただ、トレーディング(短期売買)をする場合は話が別です。長期的なポートフォリオとは別に余裕資金があり、それでトレーディングをするのであれば、ロスカットが有効となることはあります。例えば250万円のトレーディング用の資金があるとしましょう。今後のトレーディング資金として、少なくとも200万円は維持したいと思うなら、50万円の評価損がでたところで、自分の見通しが外れたことを認め、ロスカットをするべきです。仮に、その後、その銘柄が上がったとしてもそれはもう忘れる。それより次のトレーディングのチャンスを狙うべきです。
繰り返しますがロスカットはあくまでトレーディング戦略で、資産運用には適した戦略ではありません。
Q:インベストライフ3月号の座談会では「日本の資本主義は終焉するのか?!」がテーマになっていました。私は日本の資本主義が揺らいでいるのは、宗教的なバックグラウンドが希薄だからではないかと思っています。もともと、資本主義は、人間を超えた神への信仰があって初めて成り立つものなのではないでしょうか。日本的な、利己まみれでない、利他の心を持ちあわせた、長期的に人々を幸せにするような投資を行い、同時に自分の将来のための資産を形成することを学ぶべきなのではないかと思っています。こんな私の考え方はどうなんでしょうか?
A:当社で提唱している「品格ある投資」が必要だということですね。イスラム教徒は彼らの宗教教義と倫理感に基づいた投資を貫き、イスラム金融が世界に広まりつつあります。ある意味、西欧社会がオイルマネーを取り込むための手段として、それを受け入れているのです。でも、良く考えれば日本の家計部門だって膨大な金融資産を持っているわけですよね。ですから、日本人の気質にあった投資をもっと追究して、全世界に向かって主張してもいいのではないでしょうか。
ただ、そのためには、「それでは日本人に合った投資って、どういう投資か」ということに自ら答えなければなりません。その点がまだ、フラフラしている感じがしますね。だから、ついつい、株価につられて値幅稼ぎだけを目的とした投資に走ってしまう。インベストライフでもこれからもっと日本人の気質に合った投資を考えるような企画をしたいものです。
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