金融詐欺防止のための10か条
2009年4月20日 14:58
CFA(チャータード・ファイナンシャル・アナリスト)は、証券分析と資産運用における世界基準の専門資格で、現在、133の国と地域に約85000人の資格者がいます。私がこの資格を取ったのは1983年で、世界で7355人目の資格者でした。現在、私は日本における協会の名誉会長を務めています。
最近、CFA協会が個人投資家が金融詐欺にあわないために知っておくべき10か条を公表しました。これらは日本の個人投資家のみなさまにも有益な判断基準だと思います。今回はその要約を紹介しましょう。
(1) 投資戦略を明確に理解すること:おいしい話に釣られる事なく、その商品にはどのようなリスクがあるのかを理解すること。理解できない商品はどんなに良さそうに見えても買うべきではない
(2) パフォーマンスの実績が公表されているファンドの投資戦略と整合性があるかを確認する:例えば、幅広く日本株に投資することを標榜するファンドが、日本株が大幅に下落しているときに、非常に高いパフォーマンスをだしているようであれば、何か投資戦略と違うことをしている疑いがある
(3) Eメールでの勧誘やインターネット詐欺に注意すること:インターネットやEメールは非常に安価にたくさんの人にアプローチできる手段であるだけに、特にうまい話にはご用心
(4) 「確実に儲かる」、「すぐ儲かる」、「ここだけの話」などは疑うこと:きちんとした運用者は決してそのようなことは言わないもの
(5) 運用会社、販売会社やファンドの監督官庁がどこかを知ること:オフショア・ファンドなどあまり規制されていない商品のなかには怪しげなものもあるので注意すべき
(6) 運用会社の業務リスクと運用のインフラストラクチャーを確認すること:運用、売買執行、保管、コンプライアンスなどの部門が分離され独立されているか
(7) ファンドの監査をどこが行なっているかを調べること:監査証明付の決算書類で監査をどこが行なっているかを確認する。監査法人は独立しているか
(8) 運用担当者の人材を評価すること:投資判断や執行はきちんとした資格のある人間が行なっているか
(9) 登録のチェックをすること:証券会社や証券外務員、FPなど取引に関係する会社や人物が必要とされる当局への登録がなされていることを確認する
(10) 一商品への投資額に限度をもうけること:分散投資はもっとも大切な投資の原則である。ひとつの商品への投資額は資産全体の最大一割を超えないようにすること
これを全部、行なうのはなかなか至難かも知れませんが、市場リスク以外のリスクにも十分、心配りをしておくことは必要だと思います。
