「出口」戦略は業績相場への「入口」
2010年2月20日 16:17
● いまのマーケットの状況は、非常に古典的な回復過程をたどっています。相場にはおカネの量が増えてマーケットがかさ上げされる金融相場、業績が好調で証券の価値が増加することで上昇する業績相場、金融が引き締められて下落する逆金融相場、そして、業績悪が売られる逆業績相場があります。
● 「100年に一度」の金融危機のあと、各国政府は大幅に金融を緩和して危機を乗り切ろうとしました。それが昨年3月以来の株式市場の回復過程でした。いま、経済の安定化、成長への復帰を反映した業績相場への移行期に入っています。典型的に金融相場から業績相場への移行期には、マーケットがもたついたり、急落したりすることがよくあります。いまはちょうどその時期です。
● 現在、マーケットが不安視している材料を検討してみるとよくわかります。まず、中国やインドなどいち早く経済が回復した国が「出口」戦略を始めています。ちょうど病気で入院していた人が退院したようなものです。まだ、不安はあるけれど、ともかく自宅療養になった感じです。一方、欧州ではギリシアの信用不安の問題があります。これはまだ、病の後遺症がでている状態で、退院にはもう少し時間がかかりそうです。そして、アメリカの金融制度改革。これは、重い病の人が体力が少し回復してきたので、大きな手術を受けるようなものです。
● いずれの場合も基本的には金融不安が引き起こしたグローバルな問題に対処し、より健全な方向に向かおうと進んでいるのです。しかし、松葉杖がいらなくなったと言っても急に走りだせるわけではないのです。
● しかし、アジアを中心に世界的に消費需要は高まりを見せています。日本企業も色々問題はありますが、日経などによれば今期は「減収、増益」になりそうです。私の体験では「減収、増益」というのは極めて良い兆候であると言えます。目先の不安はありますが、大局的に見ると、「出口」戦略が始まりつつあるいまは業績相場への「入口」にあると言ってよいのだと思います。
