国民総幸福量(GNH)の話を聞く
2010年4月20日 14:00
● 全国44経済同友会共催で第23回 全国同友会セミナーが、いま、熱い高知市で開催されました。私も参加させていただきました。参加者は総勢900名以上、土佐経済同友会の方々のご尽力もあり、熱気のこもったセミナーとなりました。
● 今回のテーマは「今こそ、日本を洗濯いたし申し候」です。何と言ってもハイライトはブータン王国の首相、ジグミ・ティンレイ氏の「地球規模での幸福な経済成長の実現 -GNHの国、ブータンからの提言-」と題する基調講演でした。首相は、民族衣装で登場、流暢な英語で一時間の講演をされました。色々と気付かされることの多いお話でした。
● 国民総幸福量(GNH)は1972年に、ブータンのジグミ・シンゲ・ワンチュク国王が提唱した「国民の幸福度」を示す”尺度”です。すでに30年以上の歴史があり、国勢調査でも、国民の52%が「幸福である」、45%が「非常に幸福である」と回答しており、着実に成果を上げています。
● 現代の社会はGDP崇拝と市場支配の結果、病んでしまっている。「人生の目的はハッピネスである」と認識し、そのために病んだ社会を「バンドエイド」的対策ではなく、抜本的な方策で変える必要がある。ブータンのGNHはいま、主要国でも注目され始めており、OECDでも新しい指標が開発されつつあり、カナダ、オーストラリア、フランスなども実施を検討しているとのことでした。
● 私が一番、強く受けた印象はGNHは必ずしもGDPと相反するものではないということです。重要なことはまず、GDPを成長させることが大切なのではなく、GNHを成長させた結果としてGDPが成長するということなのです。それはとても納得できます。
● ブータンは国民の幸福度を測るための指数を開発しています。そのためにさまざまな分類の項目につき国民の声を直接聞き、幸福感の度合いを数値化しています。その結果、政府と国民の間の直接対話が生れているように思います。その点はマスコミがなんとなく世論の代表のような役割を負っている日本と違いますね。
● 首相は、「龍馬のインスピレーションが明治維新を実現し、日本の繁栄をもたらしたではないか。GDPによる成長で最も成功した日本が、自ら日本のあり方を選択し、世界に新しい国家のあり方のモデルを示してもらいたい」と言う言葉で講演を終えました。これはちょっと耳が痛い感じがしました。
