自立心と上昇志向はどこへ?

2010年8月20日 13:00

● 先日、6歳の女の子、9歳の男の子、そして、そのお母さんに「親子で学ぶマネーレッスン」の話をして欲し いという依頼があり、それが実現しました。資料にはルビをふり、また、「花咲かじいさん」、「3匹のこぶた」、「アリとキリギリス」などの童話も入れて小 さい子どもにも「おカネばっかり得ようとしてもうまくいかない」、「将来の安心のためにいま我慢をするのが投資」などがわかるように工夫をしました。

●  そして当日、会場に言ってみると担当の方がちょっと言いにくそうに、「今日わかったのだが、実は三人とも耳が不自由で手話を通しての講義になる」と言わ れました。まあ、これもひとつのチャレンジ、「いいよ」というので話を始めました。すぐにわかったのですが、三人とも非常に真剣なのです。しかも、非常に 聡明です。そもそも、おカネの話を勉強したいと言い出したのは9歳の男の子だそうです。子どもたちへの話が終わったあと、お母さんが色々、将来のための投 資について質問をしてくださいました。本当にうれしい体験でした。(http://www.i-owa.com/diary/2010/08 /post_315.html

● 以前、サンフランシスコのタクシー運転手との話を紹介しました。(http://www.i-owa.com /diary/2010/06/post_293.html)エチオピアからの移民の彼は娘さんを何とか大学に行かせたいというので蓄えを作りたいという のです。いますぐに儲からなくてもよいので、いまから10年とか、15年後に学費がだせればいいのだというのです。こういう方々と出会うと本当にうれしく なります。

● ハンディキャップがあったり、移民という立場から当然、自立心が強いのでしょう。同時に現状から一歩、上に昇りたいという上昇志向も強い。これがバネになって自分で自分の人生をデザインしていこうという意思が感じられます。

●  財団法人日本青少年研究所と財代法人一ツ橋文芸教育振興会が行った「高校生の意欲に関する調査報告書」(2007年)によると、「偉くなりたいか」とい う質問に対して「強くそう思う」と答えた高校生は韓国では22.9%、中国では34.4%、アメリカでは22.3%です。それが日本では8.0%のみなの です。これはちょっと驚きです。また、学校法人産業能率大学が2010年7月に発表した「新入社員のグローバル意識調査」では「海外で働きたくない」が二 人に一人いることがわかりました。

● 日本は景気の悪さや雇用の問題などが毎日、取り上げられています。でも、夏休みになれば家族でグアムに行っ たり、ハワイに行ったり。円高を利用してお土産をかばんに詰めて帰国する人たちで空港は一杯です。ある意味、日本は豊かになりすぎたのかなとも思ってしま います。その結果として自立心と上昇志向が衰えてしまった。そんな感じも受けるのですが、いかがでしょうか。

2010年8月20日 13:00 岡本和久 | きほんのき| コメント(0)

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