資産運用「気づきのタネ」(35)生活者はCEO
2011年4月20日 14:32
生活者はCEO
普通、CEOはチーフ・エグゼクティブ・オフィサー(最高経営責任者)の略です。つまり、CEOは企業の経営の総責任者です。
私は生活者こそ、CEOだと思っています。CEOと言っても企業の最高経営責任者ではありません。しかし、生活者は、CEOという三つの側面から、企業の最高経営責任者以上に、経済全体に対して大きな影響力を持つ存在です。
まず、「C」はコンシューマー(消費者)のCです。企業にとってはお客です。お客がどう思うかが企業のビジネスを決定付けます。
次の「E」はエンプロイー(従業員)です。多くの方は企業に勤めて従業員として仕事をしています。従業員の質が企業の商品やサービスの質を決めるといっても過言ではありません。
最後の「O」はオーナー(保有者=株主)です。株式を買うということは発行会社のオーナーになることです。直接、株式を保有している方は言うに及ばず、投資信託などを通じて保有している方もいるでしょう。「私は株など持っていない」と思っても、実は年金などを通じて、ほとんどの方は株式を所有しているのです。
社会を構成する生活者は、消費する商品を選択することで企業のビジネスに影響を与え、同時に、企業のなかにあってより良い財やサービスを提供し、そして、企業のオーナーとして企業の活動をチェックしつつ、その企業が生み出す付加価値を享受します。そして、その評価が株式市場に株価として反映されます。
このように生活者を総体としてみれば、消費し、生産し、そして、利益を得るという循環を構成しているのです。単に生産して、それを消費するという直線的な関係でなく、株主であるという要素を加えた「三角関係」にすることで、社会に生れた富を回収するということが可能になることがわかります。ここに株式投資の大切な意義があります。

CEOという言葉のこの新しい解釈が広く世間にいきわたることを願っています。
とても素敵なコンセプトです。