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Facebook上のクラブ・インベストライフ、参加者がついに1000人!

2012年11月22日 15:50

Facebook上に作ったグループ、クラブ・インベストライフの参加者がついに1000人になりました。
約1年と3か月で達成です。みなさまのご支援、本当に深く感謝します。

その瞬間を動画(YouTube)でご覧ください!

でも、まだ、これは出発点。

投資や資産運用には色々な考え方があって良いと思います。

でもまじめに人生を通じての資産運用、世の中のためになる投資を考えている人のためのバーチャル・サロンとしてこのグループがもっと、もっと発展して欲しいですね。

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I-OWAマンスリー・セミナーを開催しました

2012年11月19日 10:35

 昨日(11月18日)I-OWAマンスリー・セミナーを開催しました。2005年10月に第一回を開催して以来、98回目のマンスリー・セミナーです。

私は「病から学んだ資産運用、そして、生き方」というお話をさせていただきました。健康・病気と資産運用のアナロジーで、ポートフォリオが病気にならないために気を付ける点、病気になった場合の対処法などについて体験談を交えてお話しました。また、「もしかしたら死?」に直面して考えたことなどについても聞いていただきました。

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ゲストは南相馬で東日本大震災に被災されたFP、佐藤光一さん(ネクストライフ・コンサルティング代表)でした。通称、「ピカイチ」先生には「震災に遭遇して学んだこと」というテーマで講演をいただきました。やはり、実際に被災された方の体験談は本当に価値があります。テレビや新聞などの報道がいかに薄っぺらかということがよくわかります。特に、二人のお子さんの行動、親御さんとしての思いなど感動的でした。聞いている方からは「涙ぐんだ」というコメントもいただきました。 

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佐藤さんの大変な被災経験、そして、比較にはなりませんが私のわずかな病気の経験、ともに「生かされている」、「命を与えられている」という実感が共通していました。死は誰にも訪れます。ですから、死に不確実性はなく、死はリスクではないのです。リスクは「生かされている間、命を与えられている間」に何をなすかということにあります。佐藤さんも私もその点でまったく同じ思いを持っているということを実感しました。

マンスリー・セミナーの動画(3時間40分、有料)は当社ホームページでご覧いただけます。ご希望の方は当社まで。 

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タオのプーさんの教え

2012年11月19日 10:05

ベンジャミン・ホフのThe Tao of Pooh (日本語では「タオのプーさん」、吉福伸逸さんが訳しています)という本にとても良い一節があります(この一節は私の訳です)。

小川は森の果てに至るころには、ほとんど川と言っていい大きさになっていた。小さな川だったときは、走り回ったり、とび跳ねたり、しぶきを飛ばしたりしていたけれど、いまは流れもすっかり落ち着き、ゆっくりと進むだけだ。自分がどこへ流れていくかを知っているから、「急ぐことはない、いずれしかるべきところに着くんだから」と自分に言い聞かせるまでになっていた。

この一節、まさに投資家が本当の長期投資に目覚め、成長をしていく過程と同じです。人生を通じての資産運用を行うには、単に投資知識を頭に詰め込むだけではだめなのです。投資家としての「成長」が不可欠です。 

プーさんのような無邪気な心で「急ぐことはない、いずれしかるべきところに着くんだから」という気持ちで投資をしたいものですね。

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資産運用「気づきのタネ」(86)定年とリタイアメント

2012年11月17日 16:35

 定年とリタイアメント


普通、英語の「リタイアメント」は日本語で「定年」と訳されています。しかし、この二つは全然、違うのではないかと思います。まず、「定年」というのは「終身雇用」という制度ゆえにできたものです。つまり、終身雇用制度では、文字通り「終身」会社で働くことを雇用の側も従業員の側も暗黙のうちに合意しています。もちろん「終身」と言っても「死ぬまで」という意味ではないので、どこかで「終点」を決めておく必要があります。ですから、60歳とか65歳と時期を定めてその時点で全員が会社を退職するわけです。外国人にそのような話をすると、彼らは大変驚きます。なぜ、本人の意向を無視して一斉に会社を辞めさせるのか。また、会社としても残って欲しい人までもなぜ、会社を辞めさせるのかというのです。

彼らの言う「リタイアメント」は違います。あくまで自分の意思で「働くのをやめる」ということです。つまり、老後資金もある程度できた、だからこれからはゆっくりと時間の流れを楽しもうというのがリタイアメントです。まさに、「ハッピー・リタイアメント」なのです。もちろん、「もう、働かない」と決めるのは自分です。

言い換えると「定年」というのは「終身雇用を前提として働いてきた会社を辞める」ということですが、必ずしも「働くのを止める」という意味ではないのです。そこがリタイアメントとの大きな違いです。最近はアメリカでも完全リタイアメントの前にいくつかの段階を考えるべきだという意見があります。

日本の場合、「定年=働くのを止める」である必要はありません。そこで、定年からリタイアメントの間の「ポスト定年-プレ・リタイアメント」の発想が必要なのです。私はこの時期に次の二つのステージを考てみてはどうかと思っています。

プレ・リタイアメント前期: 終身雇用とは異なる雇用形態である程度、生活費の足しになるような仕事を行う。これまでの経験や知識を活かした仕事もありうるし、また、まったく新しい分野でのチャレンジもありうる。

プレ・リタイアメント後期: 生活費の足しにするためのおカネを稼ぐというよりは、社会とのつながりを維持することを目的とする。報酬としては若干のお小遣い程度で構わない。毎日、出社する必要はなく、仕事と自分のペースを合わせて出社する。

定年を過ぎて一番変わるのは人生のプライオリティです。終身雇用という制度のもとで「会社のために」働くというクビキから解き放たれて、「自分のために生きる」ことが可能となるのです。別の会社で働くのも良いし、趣味に生きるのも良い、どちらにしても自分の価値観で生きればよいのです。要するにプライオリティが「会社」から「自分」に移るのです。それだけに「自立」が問われるのです。自分の望むものがはっきりしていないと何をして良いのかわからなくなってしまいます。

私の友人で定年になる前は「あれもやりたい、これもやりたい」とたくさんのことを考え、退職するのを楽しみにしていた人がいます。退職後、しばらくして再会したら「二ヶ月もあったらいままでやりたかったことは全部してしまった。いまはすることがなくなってしまって・・・」とこぼしていました。ここでわかるのは、定年後は「いままでできなかったことをする」時期ではないということです。「本当に自分の求めていること、望んでいること」を「未来に向けて」始める時であるということです。その意味で、自分の人生の目標を見つけることがおカネの問題に取り組む前に必要とされるのです。

日本でも終身雇用制度が崩壊しつつあります。それによって定年の在り方も変わるでしょう。また、アメリカでも資金がないためにリタイアメントできないという人が多いと聞きます。団塊の世代、ベビーブーマーが退職を迎える年齢になっているいま、これまで働いてきた会社を卒業した後の時間の過ごし方をしっかり考えて充実したポスト定年-プレ・リタイアメント生活を送って欲しいものだと思います。

 

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今週の「小食知足」スープ・カリーとぶた丼

2012年11月16日 08:31

家族旅行。妻と札幌勤務の娘と三人で帯広へ。

とかちむらで十勝カリーとぶた丼。ぶた丼ははじめて食べましたがおいしかったです。三人でこのふたつ。でも、十分に「知足」でした。

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食後、ばんえい競馬を見ました。農耕用の体重1000キロぐらいのでっかい馬さんたちが騎手と重りを載せたソリを引きながら途中に作られた障害物(土を盛ったも土手のようなもの)を超えながら競争します。すっかりメタボになった国が大きな課題を抱えつつ汗をかいているようで、他人事(馬事?)とは思えない気がしました。

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資産運用「気づきのタネ」(86)クラス全員が平均点以上をとれるか?

2012年11月10日 10:25

クラス全員が平均点以上をとれるか?


「インデックスか、アクティブか」というのは二者択一の選択ではなく、それぞれ異なった役割を持ち、並存しうるものです。しかし、この「アクティブ運用」というのが「言うは易く行うは難し」なのです。アクティブ運用は、投資にとって有用な情報を人の知らないうちに入手し、投資行動を起こし、他の人々がその情報に気づき、追随してきたところで反対売買をして儲けるという手法です。これが難しい理由は、まず、「人の知らない投資にとって有用な情報」を得ることがきわめて困難だと言うことです。特に情報化が進む今日、これは益々、難しくなっています。その次に人を出し抜くためにはどうしても売買をしなければならないということです。売買をすればコストがかかります。つまり、コストというハードルを飛び越えながら、良い情報を人より先に得て、儲けていかなければならないのです。

ある人がトヨタ自動車に強気だとしましょう。その人はトヨタ株をたくさん保有したとします。しかし、それは同時に市場のなかでその分、トヨタ株を持っていないか、ほんの少ししか持っていない人がいるということです。うまくトヨタ株が値上がりしたとしましょう。トヨタを多めに持つ投資家は市場全体よりも良いパフォーマンスとなるでしょう。しかし、トヨタを持たなかった投資家のパフォーマンスは同じだけ市場全体を下回るのです。市場全体と比べれば、ある人が儲かるということは、どこかにその分、損をしている人がいるということです。ですから、「アクティブ運用はゼロサム・ゲーム、取引コストを含めればマイナスサム・ゲーム」です。これは証券市場の厳然たる真実です。

ある学校のひとつのクラスで試験をします。全員が平均点以上をとることはありえないのです。必ず、平均以上の子どももいれば平均以下の子どももいるのです。インデックス運用はクラス全体の平均点に投資をするようなものです。一方、アクティブ運用はあくまでどの子どもの成績が良くなるかを予測して当てるようなものです。

アクティブ運用は正しく使えば効果があります。しかし、それを実行するのは楽ではありません。時間もない、知識も経験もない、勘と度胸もない、そして、大金もない普通の人がまず、第一歩を踏み出すのであれば、やはり、インデックス運用でグローバルな投資をしてみることだと思います。

プールに急に飛び込むと心臓マヒを起こす恐れがあります。足先から少しずつ冷たい水になれる。インデックス運用はそんな投資手法です。

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今週の「うまい!」平和軒のワンタン麺@金沢

2012年11月10日 10:05

金沢の谷崎由美さん紹介の平和軒のワンタン麺。尾山神社の近くです。

昨年も来て、今年も。しかも、医者の「禁」を破っての中華めん!

いや~。禁断のおいしさは格別です。

 

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資産運用「気づきのタネ」(85)ゴードンの方程式に学ぶ

2012年11月 6日 09:23

ゴードンの方程式に学ぶ


証券の価値を表す考え方に「ゴードンの方程式」というのがあります。

株式の価値 = 配当金 ÷ (割引率 - 配当金の成長率)

というものです。実際にこの方程式で「この銘柄の適正株価はいくら」というのを判断するのは難しいのですが、その考え方は非常に役に立ちます。この方程式の言わんとしていることは分子は大きいほど、そして分子は小さいほど株式の価値は大きいということです。

配当金は実績値を使いますので、これはすでに決まった数字です。したがって、株式価値は分母によって決まるということになります。配当金の成長率は長期的に見れば利益の成長率だと考えられます。利益成長率も金利も、そのときの景気、物価見通し、為替などにに基づいて日々、予測が変動をしています。マーケットを取りまく色々な「材料」は結局、それらが業績と金利にどのような影響を与えるかという点において株価と関係を持つのです。

方程式の分母である金利と利益成長率の差が小さくなるほど株価は上昇します。この差が縮小するためには金利が低下し、業績が向上することが必要です。あるいは金利は上昇してもその上昇を打ち消して余りあるような業績改善があればよいのです。

大切なことはここで業績は利益の成長「率」であるということです。利益の絶対水準ではないのです。株価にインパクトのある「好業績」というのは株式市場的には成長率が「加速する」という意味で、高水準の利益がなだらかに続くときはすでに「成長」がは株価に織り込まれていることが多いのです。反対に金利は「水準」が重要で変化率がそれほど重視されているわけではありません。つまり、ゴードンの方程式の分母は金利の「水準」と業績の「変化率」の組み合わせで決まっているということです。

この方程式の教えるところでいまの日本の中長期的環境を見てみましょう。まず、金利はほとんどこれ以上、下げようもなく、おそらく数年のうちには上昇することになるのでしょう。一方で企業業績は、円高による景気の減速が懸念されています。確かに円安になれば短期的には楽になるでしょうが、経済全体で見ると原発が十分稼働できない状況下、原油やLNGなどの輸入が増加することになるし、また、すでにマイルドなインフレ状態にある海外物価が日本に輸入されてくる恐れもあります。

中長期的にみて私は日本企業の成長率を高める鍵はグローバルな生産と販売体制の再構築にあると思っていますし、政府の役割りはできるかぎり規制を緩和し、政府の役割りを民間に移管していくことにあるだろうと思っています。言い換えれば日本のマーケットの中長期的展望というのは今後、徐々に起こるであろう金利の上昇を上回る企業収益の改善があるかどうかということです。私の見方に賛同されるかどうかは別として、ゴードンの方程式はマーケットを取り巻く投資環境を整理するうえでは非常に有益なのではないかと思います。
 

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インベストライフ無料化のお知らせ

2012年11月 5日 14:48

2013年1月号より従来、有料で配信させていただいていたインベストライフ会報誌を無料化し、幅広い方々にお読みいただけるようにいたします。

インベストライフは2003年1月に雑誌形態で創刊されました。当初はオフィス・サンサーラ社が出版しておりましたが、2006年2月に当社が事業買収をし、当社の会報誌として発刊を続けてきました。情報化という時代の大きな変化に対応して2010年1月号よりネット・マガジン化を行い今日に至っています。したがって、2012年12月号でちょうど10年を経過したことになります。

その間、インベストライフは、長期投資仲間が知識を共有し、お互いに長旅を支えあう場を提供するための媒体として存在を続けてきました。会報誌の編集にあたっては、三つの基本原則を守ってきました。それらは、全員が個人としての本音を書くこと、企業広告を取らないこと、そして、個別の投資商品の推奨は行わないことでした。私どもとしては、理想的な長期投資仲間のための媒体を目指して出版を続けてきました。

日本各地には長期投資仲間の集まり、サロン・インベストライフが多数誕生し、私も各地を回りみなさまとお話する貴重な機会を得てきました。確実に日本全土で「将来の自分をいまの自分が支える」ための長期投資が芽生えていることを実感します。それは、まだ、バケツのなかの一滴に過ぎないかも知れませんが、それはいつか、加速的に大きな潮流になるだろうと確信しています。

ただ、本当に残念なことに現在、読者数は200名弱に留まっています。しかし、いま、購読を続けてくださっている方々はこれから長期投資の伝道師になる方だろうとも思っています。一方、約1年前にFACEBOOK上に作ったクラブ・インベストライフというグループは多くの方のご支援をいただき、すでに1000人に迫る増加をみせています。多くの方が非常に有益な投稿をしてくださり、それについて議論が交わされています。これは私としてもとてもうれしいことで、今後の会の在り方を示唆するものだと考えてきました。

今年の9月、私は胃がんで胃の三分の一を摘出しました。その体験を通じてとてもありがたいことに自分にとって何が本当に大事なことかが見えてきました。それは私の人生のミッションでもある「人生を通じての資産運用を広めていく」ということにこれから与えられる時間と力を注いでいくべきだということです。いままで、どのようにしてインベストライフの会員を増やそうかと色々、考えてきました。しかし、会員を増やすことよりも、もっと大事なこと、それは一人でも多くの方にインベストライフを読んでいただくことです。そのことに気づき、無料化を決意しました。

無料化に伴い体裁は少しばかりシンプルなものにさせていただきます。トップ・ページは巻頭記事と当社を応援してくださる方々のブログやホームページへのリンクをご紹介します。また、従来の「I-OWAたより」、「ミニ対談」、「セミナー案内」などは従来通り掲載いたします。

2013年1月10日に発刊される1月号より、どなたでもインターネットを通じてインベストライフをお読みいただけるようにします。発刊のお知らせは当社メルマガ、ツィッター、FACEBOOKでご連絡します。

これまで、月二回(5日と20日)、配信していたメルマガは内容をシンプルにしてインベストライフのご紹介を中心とする予定です。配信日もインベストライフに合わせ毎月10日といたします。メルマガへのご登録は下記のメールアドレス宛に、空メールを送信下さい。購読は無料です。

mag@i-owa.com

Facebookに登録されている方は以下のグループでお知らせをご覧いただけるとともに、みなさんの議論をお読みいただけ、投稿もいただけます。Facebook上のクラブ・インベストライフ

https://www.facebook.com/groups/investlife/

Twitterに登録されている方は以下のURLからメッセージをご覧いただけます。フォローしていただけた方はご一報ください。こちらからもフォローさせていただきます。Twitter上のクラブ・インベストライフ

https://twitter.com/c_investlife

これまでインベストライフをご購読いただいていた方で購読期間の残っている方については残金を精算して返金をいたします。

人生を通じての資産運用は長い長い旅です。クラブ・インベストライフは皆様の長旅の友として、杖として、資産運用に必要な知識と心の支え、そして、長期投資仲間との交流の場を提供してまいります。そして、前述の三つの基本原則を守りつつ、一層、質の高い情報をより多くの方に読んでいただきたいと願っています。相変わりませずクラブ・インベストライフおよびI-Oウェルス・アドバイザーズをご愛顧いただければ幸いです。

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資産運用「気づきのタネ」(84)利益は一株当りで見よう

2012年10月30日 16:42

 利益は一株当りで見よう


新聞などで企業業績の発表や予測がでているのをご覧になったことがあるでしょう。そんなとき、普通は経常利益でXX%増益などと書かれています。しかし、投資家の立場としては意味のあるのは一株当たり利益です。

企業の利益と言っても実は色々な種類があります。ざっくりと言うと営業利益というのは企業の売上から原価と管理・販売費などを差し引いた利益です。営業利益からさらに金利の支払、金利・配当金の受け取り額や有価証券の売買損益など営業外損益を反映させたものが経常利益で文字通り企業の経常的な利益の水準を示すとされています。ですから企業利益を表示するときに一番使われるのです。

経常利益からさらに特別損益や税金を加減したものが当期利益でこれがある決算期の企業活動の最終的な成果です。当期利益の一部は役員報酬に充てられ、残りは株主のものになります。株主はその一部を配当金として受け取り、残りは内部留保として企業の中に置いておくことになります。

いま、議論を単純化して役員報酬は無視して考えましょう。そうすると当期利益は株主がみんなで持ち株に応じて公平に分けることになります。ある企業の前年度の当期利益が100万円だったとします。この会社は現在、1万株を発行しているとします。その結果、株主のものになった一株当りの利益は100万円÷1万株=100円だったことになります。

この企業の今期の予想経常利益が20%増益になりそうだと発表されたとします。仮に当期利益も同じく20%の増益だったとすれば100万円の利益が120万円になることになります。新聞などは2割増益と囃子たてるかも知れません。

でも、もし、その期間中に会社が新しい株式を3000株発行して、発行済みの株数は13000株となっていたらどうでしょう。利益の分け前にあずかる株式が増えたので、利益の合計は120万円に増加しても一株に回ってくる利益は120万円÷13000株=92.3円で前期の100円よりも低下してしまうのです。つまり、利益が株数の増加で薄まってしまっているので、これを「希薄化」と呼びます。

この単純な例でもわかるようにトータルで見た利益と株主一人ずつが得る利益は一致するとは限らないのです。大型増資をすれば株数は増え、利益の分け前が減ります。もし、自社株を買い入れるなら、株数は減少して株主の分け前は増えます。もちろん、大型増資で資金調達をして大規模投資をすることで将来、大きな利益を生み出すこともあるので増資がすべて悪いとは言えません。要は調達した資金の使い方次第ということになります。

大切なことは経常利益や当期利益のように利益の合計と株主にとっての一株当り利益は異なるということ、そして、株主にとっては一株当りの数値の方が利益の合計よりも重要だということは覚えておくべきだと思います。投資家は経常利益に投資しているのではなく、一株ずつの利益に投資をしているからです。

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岡本和久のI-OWA日記

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