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1.投資は幸せを増やす手段 Dialogue Contents

岡本 伊藤さんとは2003年の11月に、雑誌の座談会ではじめてお会いしました。それ以来のお付き合いですが、伊藤さんと私は専門分野が全然違う。伊藤さんはずっとCFP®としてパーソナル・ファイナンスの分野を専門にしてこられたけれど、私は証券アナリスト、ストラテジスト、資産運用と証券市場で仕事をしてきました。しかし、お互いに目指すところは同じであることがすぐに感じられた。

伊藤

そうですね。ふたりとも人生の本当の目的である「幸福」を追求する手段が投資であるという考え方を持っています。おカネを扱うビジネスをしているのだけれど、それはあくまで幸福を得る手段であるという点で共感しています。

岡本

投資というものを「おカネを使っておカネを増やす手段」と定義するとすごく限定されてしまうのだけれど、「大切なものを使って幸せを増やす手段」であると考えれば非常に範囲が広がってくる。

伊藤

自分という資産の収益力を高めるための自己啓発投資、体という資本が毀損しないようにする健康投資、家族や交流関係への投資、趣味への投資などみんな投資であるとも考えられます。さらに寄付やフィランソロピーなどだって結局は自分が幸福感を得るわけで、これも投資といって良いのではないかと思います。

岡本

そうです。突き詰めてゆくと自分にとって最も大切なもの、つまり、命ですよね、この人生で与えられた時間を何に使うかということが、人間にとって最大の投資判断だということになります。このように考えると、人間は何に喜びを感じるかという根源的な問題になってきます。

伊藤

アブラハム・マズロー博士の古典的な理論に「欲求5段階説」があります。人間が行動する際の動機には以下の5段階があるというのです。そして下位の欲求が満たされるほど、上位の欲求を満たしたいという欲求が強まってくる。最初が生理的欲求、次が安定・安全欲求、そして愛情・所属欲求、承認欲求と続き、最後が自己実現欲求です。

岡本

投資に求めるリターンもほぼ、この欲望に沿って高度化していくのではないでしょうか。最初にくる投資の目的は生活基盤を安定させること、そして次に自己啓発投資や健康投資、家族、友人、趣味などへの投資が続き、そして行きつくところは自己実現のための投資ということになります。 
自己実現のための投資というのは真・善・美の追求などを通じて、自己を成長させたいと願う欲求に基づいたものです。したがって、自分という個人のみが良ければそれでいいというのではなく、大きな社会のためになる良いことのために自分を投資するということになるのだと思います。

伊藤

結局、人間というものは多くの人に喜ばれることをすると、自分の喜びも増すように作られているのですね。しかし、現実の世界ではみな自分ひとりの小さな喜びを求めることに一生懸命になって、そして、イライラした人生を過ごしている人がたくさんいます。投資という言葉を再定義することで世の中が変わってくるかも知れません。


2.おカネは感謝のしるし
1.投資は幸せを増やす手段
2.おカネは感謝のしるし
3.個人の自立が求められる時代
4.投資の設計図が大切
5.投資の際の重要ポイントは?
6.こんな会社を作りたい!
7.社名に込めた夢